熊本のきものお手入れ処 田崎染工です。
日々、和服のお手入れ・メンテナンス業務に携わり、今までに少なくとも累計3万枚以上のお着物を直してまいりました。
一言で「お手入れ」と申しましても、一枚々しみの状態や程度が異なっており、それこそ「十枚十色」です。
地味な職業ですが、皆さまに当店の仕事の中身と技術力を知っていただきたいという願いを込め、現役のしみぬき職人の仕事の舞台裏を
写真を交えて綴ってまいります。お着物に関するさまざまなご相談ごとなどお気軽にお問い合わせ・お電話ください。

 

今日はかなり古い年代物の男児用産着を二例紹介いたします。

おそらく三十年ほど前の品物だと思います。背中を写した画像です。
黄変レベルは「かなりの重症」で最初見た時は直せる自信がありませんでした。
もちろん、背中以外にも全身にくまなく黄変が発生していました。

シミ抜きをすると、シミ部分だけでなく色や柄も消失してしまうのでそれなりの修復技術が必要です。

 

背中の修整後の画像です。

 

次に紹介するのは、もっと古く60年前の品だそうです。
柄の感じも現代の箔加工ギラギラの物とは違って良い趣きがありますね。
こちらもご多分に漏れず、袖やその他の部分にも黄変多数でした。
おそらく涙や唾液や汗などが経年変化して黄変化したものです。

古い品物なので生地も薄いので慎重に作業をおこないました。
特にこの色味の青は色が消失しやすく、再現も難しいタイプの青なのでなおさらです。

 

↑下前
最初は「青の部分は無理かもしれません」とお伝えしましたが、何とかきれいに修復できました。
また次の世代へと受け継がれていくお手伝いをすることができました。



※時期や混雑具合によってはお断りする場合もございますので
 着用のご予定がある場合はお早めのご準備をおすすめいたします。

 

 

※あくまでも当店のしみぬき実績事例の紹介であり、
その他すべての衣料品トラブルの解決をお約束しているわけではございません。
当店では扱えない素材(皮革製品や毛皮など)や生地が弱っている場合などはお断りする場合もございます。
当店に来る前にシミヌキ行為がされてしまった残念なものまで…正直いろいろあります。
DIYで「しみぬき」がしてあると本来ならば直るものが直らなくなってしまいます。
もちろん最初から直せない状態のものもあります。
DIYシミヌキの前にご依頼いただけますと幸いです。

しみぬき、お着物のお手入れ・メンテナンスはぜひ当店にご相談ください。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。