熊本のきものお手入れ処 田崎染工です。
日々、和服のお手入れ・メンテナンス業務に携わり、今までに少なくとも累計3万枚以上のお着物を直してまいりました。
一言で「お手入れ」と申しましても、一枚々しみの状態や程度が異なっており、それこそ「十枚十色」です。
地味な職業ですが、皆さまに当店の仕事の中身と技術力を知っていただきたいという願いを込め、現役のしみぬき職人の仕事の舞台裏を写真を交えて綴ってまいります。お着物に関するさまざまなご相談ごとなどお気軽にお問い合わせ・お電話ください。

 

毎年、この時期になると急増するお直しアイテムがあります。

 

七五三関連です。

しかも急ぎのご依頼が多いため、毎年10月は慌ただしいです。

全体にシミが多発している場合は料金も高額になってしまいます。

はっきり言ってしまえば、ネットで新品を購入された方がお安い時代なのです。

しかし、昨今のトレンドで「自分が着用したものを我が子にも着せたい!」という親御さんが大勢いらっしゃいます。

「費用」と「想い」のどちらを選ぶかは・・・依頼者さま次第です。

しかし、そういう想いというものは、私も尊重したいと思っております。
私にできる最善を尽くしてきれいに直したいと思います。

 

まずは女の子用のかわいらしい「被布」から。
飲み物か唾液が黄変化したシミです。

赤い絞りの柄が色滲みしないように作業をすすめていきます。

完成①

完成②
記憶が曖昧ですが、おそらく写真以外の場所もシミヌキして
参考料金3,000円~4,000円(税別)ほど

 

 

続いては「陣羽織」なんですが・・・。

「陣羽織」に多くみられる特徴的なシミとして、今回ご紹介する「縁取り部分の黄変」があります。
このシミは恐らく「縁取り」の糊の成分が経年変化で黄変化して発現するものだと想います。
糸によって縫い付けらてはおらず、糊だけで接着されているので、水に濡らすと簡単に剥がれてしまいます。

↑糸が使用されていないのが確認できると思います。

↑写真以外の縁取り部分のシミまで作業しております。(10カ所~15カ所×裏表)
参考料金 5,000円ほど~(税別)

 

 

最後は「袴」です。

全体に数十カ所、このような黄変が発生していました。
金糸が使用されているので、慎重に作業をしなければなりません。

裏側はこのような感じでびっちり金ピカです。

すっかりキレイにシミが落とせました!

※あくまでも当店のしみぬき実績事例の紹介であり、
その他の衣料品のトラブル解決をお約束しているわけではございません。

もちろん当店の技術を以ってしても直せないことも沢山ございます。

素材および生地の状態によっては触れることすらできないもの、
当店に来る前に他のお店でシミヌキに失敗し手遅れ状態なもの…正直いろいろあります。

しみぬき、お着物のお手入れ・メンテナンスはぜひ当店にご相談ください。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。