洋服のシミヌキ

 

熊本のきものお手入れ処 田崎染工です。
日々お着物のお手入れに携わり、今までに少なくとも累計2万枚以上のお着物を直してまいりました。
お手入れと申しましても一枚々しみの状態や程度が異なっており、それこそ「十枚十色」です。
地味な職業ですが、皆さまに当店の仕事の中身と技術力を知っていただきたいという願いを込め、現役のしみぬき職人がお着物のお手入れの舞台裏を写真を交えて綴ってまいります。

 

今日ご紹介するのはマリンボーダーのニット(綿100%)のシミヌキです。

ニットのシミヌキ

↑飲食物の色素のシミだと思います。

 

 

ニットのシミヌキ

↑裏側から見た画像。

 

 

ニットのシミヌキ

↑洗剤で部分洗浄をした後の画像。まだ色素が残っています。
これ以上の洗いを繰り返しても効果は望めません。
次の工程である「漂白」に移ります。

 

ニットのシミヌキ

↑残留している色素を漂白します。
ここで注意すべき点は「紺色部分」の変色を防ぐことの一点に尽きます。
原因が同じであるシミがいくつか隣り合っている場合、同じ手法で対処しても落ちきれずに残るシミもあります。
漂白方法、薬剤の種類、濃度、粘度などはシミの状態や素材によって使い分けます。

 

ニットのシミヌキ

↑シミヌキ完了!

【今回の修整参考料金 3,000円ほど ※消費税は別途】 
※写真以外の部分のシミヌキもしております。

しみぬき、お着物のお手入れはぜひ当店にご相談ください。