熊本のきものお手入れ処 田崎染工です。
日々、和服のお手入れ・メンテナンス業務に携わり、今までに少なくとも累計3万枚以上のお着物を直してまいりました。
一言で「お手入れ」と申しましても、一枚々しみの状態や程度が異なっており、それこそ「十枚十色」です。
地味な職業ですが、皆さまに当店の仕事の中身と技術力を知っていただきたいという願いを込め、現役のしみぬき職人の仕事の舞台裏を写真を交えて綴ってまいります。お着物に関するさまざまなご相談ごとなどお気軽にお問い合わせ・お電話ください。

2019年ももう2月になってしまいました。
タイトル通り2018年の下半期で一番記憶に残る一枚となりました。
言わずと知れた、高級ダウンの元祖とも言うべき「MONCLER」
今回加工を承ったのはニット素材のダウンベストです。
正直、この手の高級品は尻込みしてしまいます。

少し分かりずらいかもしれませんが、
前立て部分にうっすらと手垢汚れ(※指定外の部分です)
ポケットのふたの手垢汚れ
ポケット部のコーヒーのシミがあります。

ダウン本体の衿部分も皮脂と汗で黄ばんでしまっています。

こちらは取り外しができるフード側の衿です。
本体の衿と同程度に黄ばんでしまっています。

ポケットも手垢で汚れてしまっています。
このダウンベストは熊本市内のクリーニング店でことごとく、さじを投げられたそうです。
そういう事情を聞くと、私のチャレンジングスピリットに火が付きます。
「他所でできんとなら、やってみよか!」です。
もちろん、当店でも一年間で数軒は「申し訳ございません。無理です。」とお断りする場合もございます。

今回の黄ばみ汚れなどはテレビCMなどで効果を謳う洗濯洗剤などでは絶対に落ちません。
このダウンベストに関わったことで貴重な経験を積むことができました。
扱いにくい素材でとても手間のかかる品物でしたが、
おかげさまで加工技術の引き出しが一つ増えました。

  さて今回の加工料金ですが
【今回の参考料金 15,000円ほど】
職人気質なので気になる汚れは落とします。
左右の身頃の前立ての汚れはサービスでやっておきました。

※あくまでも当店のしみぬき実績事例の紹介であり、その他すべての衣料品トラブルの解決をお約束しているわけではございません。
扱えない素材(皮革製品や毛皮など)や生地が弱っている場合などはお断りする場合もございます。
当店に来る前にシミヌキ行為がされてしまった残念なものまで…正直いろいろあります。
お客さまご自身でのDIYシミヌキの前にご依頼いただけますと幸いです。

しみぬき、お着物のお手入れ・メンテナンスはぜひ当店にご相談ください。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。