熊本のきものお手入れ処 田崎染工です。
日々、和服のお手入れ・メンテナンス業務に携わり、今までに少なくとも累計2万枚以上のお着物を直してまいりました。
一言で「お手入れ」と申しましても、一枚々しみの状態や程度が異なっており、それこそ「十枚十色」です。
地味な職業ですが、皆さまに当店の仕事の中身と技術力を知っていただきたいという願いを込め、現役のしみぬき職人の仕事の舞台裏を写真を交えて綴ってまいります。お着物に関するさまざまなご相談ごとなどお気軽にお電話ください。

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この画像のようなシミを黄変(おうへん)と呼びます。
普通に洗うだけではまったく落ちません。

 

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漂白作業を繰り返し、修整が可能なレベルにまで薄めていきます。

 

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色修整=地直し 完了後の画像です。
大小合わせて一枚で数百か所、このようなシミヌキ作業をする場合も多々あります。

シミヌキには特別な技術は要らないと私は思います。
必要なのは、、、、数百のシミをやっつける「根気」と

しみの状態を的確に「診断」し、
どの薬剤が適しているかを「判断」し、
どのようにアプローチするかを「決断」するスキルです。

してはならないのは「油断」です。